サステイナブル・モビリティ:フォルシアとヴェオリア、 自動車内装の再生プラスチック利用法を先駆けて開発へ

サステイナビリティ
Faurecia Sustainable mobility

*当リリースは、5月3日にフォルシアとヴェオリアがフランスで発表した英文リリースの抄訳です

 

●    リサイクル素材開発の課題に取り組み、自動車内装モジュールの再生プラスチック平均使用率30%を2025年までに実現するための先駆的な協業
●    パートナー両社の製造能力と技術的ノウハウによる、事業化時間短縮と開発の加速 

 

FORVIA(フォルヴィア)グループ傘下のフォルシア(Faurecia)と、ヴェオリア(Veolia)は協力研究合意書を締結し、2025年までにリサイクル素材の平均使用率30%達成をめざし、自動車内装モジュール向けの革新的なコンパウンドを共同開発することで合意しました。今回のパートナーシップを通じて、両社は欧州で計器盤やドアパネル、センターコンソールに搭載予定の、画期的でサステイナブルな内装ソリューションの配備を加速します。ヴェオリアは2023年より、フランスにあるリサイクル工場で、このプロジェクト向けの再生素材の生産を開始します。


再生プラスチックの利用はCO2 排出量削減と自動車の環境性能改善に重要な役割を果たすことから、自動車業界のエコロジカル・トランスフォーメーション(環境変革)の主要課題の一つとなっています。現在では自動車内装のほぼすべてが未使用素材から製造されています。


今回の戦略的パートナーシップでは、サステイナブルなコンパウンド生成法、厳格な自動車構造要件、産業およびポストコンシューマー廃プラスチックの調達手配と革新的な処理方法における両社の相互補完的な強みを活用します。
 

リサイクル分野での有力プレイヤーであるヴェオリアは、5年以上にわたってポリプロピレン(PP)コンパウンドをフランスの自動車業界に提供してきました。今回のフォルシアとの協業プロジェクトにより、ヴェオリアの自動車向け製品ラインナップが車両内装製品へと拡大します。 


2011年、フォルシアはNAFILean ®を投入し、バイオ複合素材でできたコックピットソリューション一式を初めて導入した自動車サプライヤーになりました。それから10年以上を経て約1300万台の車両に搭載されている当製品のCO2排出量は、全プラスチック製の従来製品と比べて28%もの削減になっています。


フォルシア最高経営責任者(CEO)、パトリック・コラーのコメント:
「フォルシアはサステイナブル素材で業界をリードする製品ラインナップを持つ自動車部品サプライヤーであり、自動車メーカーとそのカスタマーに対して革新的ソリューションを提案できるユニークな位置にあります。フォルシアの革新力と製造力をヴェオリアと組み合わせることで、画期的なサステイナブル素材の導入を早め事業化時間を短縮する一方、プラスチック廃棄物の削減とサーキュラー・エコノミー(循環型経済)の強化に貢献します。今回の合意では、『より少なく、より良く使う、より長く使う』の原則に基づくスコープ3のCO2ニュートラルに向けたフォルシアのロードマップにも大きく寄与します。」


ヴェオリアグループ最高執行責任者(COO)、エステル・ブラクリアノフのコメント:
「資源不足を背景とする全てのセクターにおける再生プラスチックの需要増加に伴い、より多くのプラスチック廃棄物を再利用に回す必要があります。フォルシアとの協業により、付加価値の高いコンパウンドの開発を通じてヴェオリアから自動車業界への再生素材の供給量を増やすことが可能になります。このような持続可能な内装ソリューションは、          エコロジカル・トランスフォーメーションの核心であるサステイナブル・モビリティに、大きく貢献することになるでしょう。リサイクルバリューチェーン全体で活発な取り組みを実施しているヴェオリアは、2025年までの売上高10億ユーロ達成の目標に向け、フランス国内ならびに全世界における工業化および既存のリサイクル工場拡張への継続的な投資を通じ、再生プラスチック製造能力を拡大しています。」


当グループの野心的なCO2ニュートラル目標に沿って、フォルシアは2021年、最先端素材の開発製造に向けたビジネスグループ横断型のサステイナブル素材部門を新設しました。当部門は自動車メーカーのサステイナビリティ目標達成を支援するため、低CO2排出コックピット一式ひいてはCO2ネガティブ(排出量より吸収量の方が上回る)素材の提供をめざしています。
 

サステイナブル・モビリティ:フォルシアとヴェオリア、 自動車内装の再生プラスチック利用法を先駆けて開発へ

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