NAFILean Vision ：自動車の可視部品向けに、サステイナブルかつ視覚的に魅力のある新材料を開拓

*当リリースは、6月19日にフォルヴィアがフランスで発表した英文リリースの抄訳です

フォルヴィアの子会社でサステイナブル材料を開発しているMATERI’ACT（マテリアクト）は、自動車業界における射出成型技術向けのサステイナブルなバイオ複合材の画期的な進化形態となる「NAFILean Vision」を発表しました。再生プラスチックに麻繊維を20%加えて強化したリサイクル可能なバイオ複合材「NAFILean-R」の成功を基として製造されたNAFILean Visionシリーズは、厳しい性能基準を満たすだけではなく、バイオマスを目に見える形で表すことで美的品質も向上させ、環境に優しく視覚的にも魅力のある自動車部品の新たなベンチマークを設定します。

「見えるグリーンテクノロジー」という新しい時代

NAFILean Visionは、世界で1,000万台を超える車両にサステイナブル材料を採用していることで知られるNAFILeanシリーズの最新製品です。この革新的なバイオ複合材は、使用済みの低炭素プラスチックに、麻繊維、木材、葦、ブドウの枝、さらには牡蠣の殻などCO2の隔離に貢献している再生可能なバイオマス原料を組み合わせたものです。

プラスチックの脱炭素化を最大限に高めるNAFILean Visionは、自動車の可視部品として導入されます。さまざまなバイオマスフィラーを活用して、多様な色、木目、深み、そして高級感を備えた材料本来の性質や由来を反映した、目に見えるサステイナブル材料を幅広く作り出すことができます。

追加の加工が必要な従来の材料と違って、NAFILean Visionでは1回の射出工程で使用可能になるため、加飾塗装やフィルムなどの後加工が不要となり、CO2排出量やコストの削減につながります。また、CO2削減効果の観点から、厳選されたバイオマスを最大25%含有していると同時に、特別に開発された着色技術と組み合わせることで、自動車メーカーの高度なCMF（色・素材・仕上げ）要件を満たすことが可能です。

「見えるサステイナビリティ」の新たな標準に

NAFILean Visionのライフサイクル・アセスメント（LCA）では、最大75％のカーボンフットプリント削減(1)という優れた成果が実証されており、自動車業界におけるサステイナブル材料のソリューションリーダーとしての地位を確立しています。完全なリサイクルを可能にすることで、循環型経済に貢献し、廃棄物も最小限に抑えます。
この革新的な技術は、MATERI’ACTのエコシステムパートナーであるPlastic Odysseyによって収集された再生可能な牡蠣殻粒子10%と再生プラスチック20%を独自の手法で配合した、海洋流出プラスチック を再利用したコンセプトカーに採用されています。これは、各自動車メーカーから高い評価を受けており、今後の量産化への道を切り開きました。　

創造の可能性を解き放つ

自動車デザイナーが待ち望んでいた、NAFILeanバイオ複合材の目に見えるバージョンの登場です。サステイナビリティの利点に加え、3Dデジタルサーフェスや設計・プロセスの包括的なガイドラインなどのツールにより、創造性の自由度が向上し、開発プロセスが合理化されます。現在のデザイントレンドにも合致し、革新的で環境配慮型の自動車インテリアデザインを可能にします。

MATERI’ACTのプレジデント、エリス・モローのコメント：

「NAFILean Visionは、NAFILean-Rの高い性能を先進的な装飾効果によりさらに高レベルに引き上げています。機械的強度と優れた美観を兼ね備えた、魅力的かつ即戦力となるソリューションであり、自動車業界におけるサステイナビリティへのシームレスな転換に貢献します。自動車デザイナーとのコラボレーションにより、NAFILean Visionは魅力的であるだけでなく、導入も容易であることが実証されています。」
 

主な数値と性能

-    再生可能原料の含有量：最大25%
-    使用済み廃棄物からの物理的再生材の使用によりCO2排出量を最大75%削減（LCAに基づく）
-    視認性：高度な装飾効果によって自動車デザインを向上
-    完全リサイクル可能：循環経済をサポートし、廃棄物を最小限まで抑制
-    コスト削減：後加工を必要とせず、標準的な射出成型技術で外観効果を実現 

詳細 https://www.164-90-244-202.com/traceability/global

(1)追加のバイオ由来のCO2隔離量（20%）を除く